今回の日本選手権でインタビューされたり、記事にもなったりしたバントビッグマナ。このデッキが一つのインスピレーションで完成したわけではありません。意外と長い歴史がこのデッキにはあるのです。それなりの強さに裏づけられた結果にはこんな紆余曲折が。




1.野生の雑種ぺんぎん

このぺんぎんという男、変人揃いのアメのコミュの中でも常に異彩で変なカードを変な使い方して戦う文字通りの変人のある。代表作は白黒緑グレーターグッド。これで都選準優勝。最近はエムラ根本とかカニ蘇生とかいじっている。

彼はいつも新しいエキスパンションが出るとおもしろそうなエンチャントを見つけ出すのだがコンフラックス当初のおすすめがこれだった↓


「空位の玉座の印章」


曰く「この手の(どの手だよ!)カードにしてはめずらしく重ね張りしても無駄にならない」らしい。そして俺はその言葉に踊らされ4枚買った。重ね張りしても無駄ではないがそれに金を払ったのは無駄だったらしい。結局このご時世、パルスのせいで活躍することはなかったが彼の着想は後々花開く。




2.徴兵されたワーム

環境初期、限定構築でジャンドに入っていて白ジャンド、黒ナヤで使われたことがある程度のカードだった。PWCでの対戦相手でワームから悪斬を出されて「うわっ」って思ったのがこいつの初見。当時俺はジャンドメタでエスパービートを使っており、こつこつ殴って霞の悪鬼で大ダメージを狙っていた。当然カードパワーは弱い。このワームを見たときは続唱で5マナめくれるとかやばすぎって思った記憶がある。そのゲームは悪鬼&鋳造所で取ったがきっと深層心理にこのワームが刻み込まれたに違いない。後に大泉イグニスで売っていた時にフラッシュバックした・・・っぽい。



3.エンチャントレス

PWCCに出場することになったのだが当時のデッキエスパービートではボスナヤやジェイスにはまったく歯が立たない。ジャンドが環境から減るのであるならエスパーである必要がないなということで最初は4色海続唱を考えていたが、どうせならオリジナルでいこうと思い立ったのが発端。4色海で献身的な嘆願で必ず海がめくれるのならエンチャントレス入れたら強いんじゃないか?と考えてだったら空位も入れよう!環境的に優秀なエンチャントが多かったのも追い風となり組んでFNMへ持ち込んだ。吸血鬼には負けたがアドがハンパ無いってことがよくわかったのでそのままPWCCへ。こんなデッキだった↓



ベスト8 白青緑エンチャントレス「Angel fall」



メイン 60枚

6《平地/Plains》

3《島/Island》

3《森/Forest》

3《活発な野生林/Stirring Wildwood(WW)》

2《天界の列柱/Celestial Colonnade(WW)》

4《海辺の城塞/Seaside Citadel(SA)》

4《霧深い雨林/Misty Rainforest(ZE)》



4《メサの女魔術師/Mesa Enchantress(M10)》

3《悪斬の天使/Baneslayer Angel(M10)》

1《忠告の天使/Admonition Angel(WW)》

1《ジュワー島のスフィンクス/Sphinx of Jwar Isle(ZE)》



4《広がりゆく海/Spreading Seas(ZE)》

4《豊穣の痕跡/Trace of Abundance(AR)》

3《未達への旅/Journey to Nowhere(ZE)》

4《献身的な嘆願/Ardent Plea(AR)》

3《忘却の輪/Oblivion Ring(SA)》

4《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(WW)》

2《審判の日/Day of Judgment(ZE)》

2《空位の玉座の印章/Sigil of the Empty Throne(CO)》



サイド

4《見紛う蜃気楼/Convincing Mirage(M10)》

2《光輝王の昇天/Luminarch Ascension(ZE)》

3《否定の壁/Wall of Denial(AR)》

1《忘却の輪/Oblivion Ring(SA)》

2《捕らえられた陽光/Captured Sunlight(AR)》

1《審判の日/Day of Judgment(ZE)》

1《忠告の天使/Admonition Angel(WW)》

1《ジュワー島のスフィンクス/Sphinx of Jwar Isle(ZE)》




青白、白黒緑、ボスナヤなんかのジャンド以外で横に並べたり手札を攻めてこないデッキにはとても強かった。結局ジャンドに勝てずそのまま解体の憂き目にあうのだがこの時に学んだシナジーは確実に生きた。痕跡&ミシュラン、ジェイス&続唱は今のデッキの強さの根幹を成している。



4.スーパーフレンズ

Angelfall解体後、メタに合わせたデッキを組もうと考えて壁入り白青赤のPWCが完成する。FDCで4-3千葉一次に出て5-3で今一歩。後にこのデッキタイプがスーパーフレンズと呼ばれる事を知る。世界は広し、似たようなこと考える人は多いんだなーぐらいにしか思わなんだが。と、いうことは既存のデッキは対策しつくされてダメ。プレイングで差がつくし。でもPWが強いことは良くわかった。じゃあ色を変えよう。ということでバントカラーに。ガラクは速攻で抜けたのはご愛嬌。マナベースが意外と厳しかった。出したいときに出せないし、出しても決定打になりにくい。青白以外にはあんまり強くなかった。



5.否認

コントロールが増えてメイン、サイド共に否認が使われるようになるとPWだけに頼った構成では後半戦えなくなっていく。相手は否認でバックアップされてるのにこっちは重いスペルをキャストするだけでは勝てない。こっちは続唱使っているからカウンターは構えられない。そこでキブラーバントが登場、失われた真実のスフィンクスがアド取ってくれて否認されない!しかも3/5いただきました!アラーラのオベリスクとかいろいろ迷走してたんでこいつははまった。サイドの旧ジェイスも加えてコントロール対策も出来た。



6.徴兵バント

予選シーズンで徴兵バントに勝てなすぎたので流刑をサイドに4枚とった。みつひでやシミチンとの戦いではこいつが4枚あったおかげで勝ったようなもの。リアクションカードはあんまり入れたくなかったのだが勝てないのならば仕方が無い。赤単にも強かったし正解だった。カリタツ入れたのも徴兵バント、ターボランド対策。メインが2:8なもんでやるべきことはやらないと。




プレイングはそれほど重要ではなく、強いカードを上から叩きつけていくだけのプロレスマジックが好きな人は是非使ってみてください。重いカードをブッパするのは気持ちいいよ。

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