長い歴史を持つPWCの第296回大会、今大会は他に類を見ない混戦となった。Round6終了時全勝が消え、Round7の結果如何によっては上位8名に優勝の可能性が残っている状態。そんな中1番卓に座っている両名の対決をご覧いただこう。

まず現時点で5-0-1、無敗で鎮座するのが「スタンダードの貴族」こと相澤恵司。操るはTSPD、いわゆる赤緑ヴァラクートである。常にスタンダードの先端を行きメタデッキの洗練に洗練を重ねるそのスタイルで草の根最強の相澤は今大会でも安定した勝ち星を重ね、誰も驚くことなくこの席に座っている。Round6で延長5ターンを引き分けた熱気そのままにRound7を迎える。

対するは5-1で最終戦に挑む石川翔。「白の貴公子」の二つ名を持つ石川のデッキはもちろん白単ウィニー。今年の日本選手権を制した白単鋼ではなく装備品と純鋼の聖騎士をメインギミックに上陸を加えた型のオリジナルチューンである。PWCでの上位卓は久しぶりとのことだが、過去は関係無い、ただ目の前のゲームに集中するのみだ。



まず緊張のダイスロール、相澤の代名詞ともいえる巨大ダイスの導き出した目は石川の3に対し相澤の5。相澤先手で戦いの火ぶたが切って落とされた。



GAME1

相澤は7枚の初手をキープ。対する石川は痛恨のダブルマリガンで5枚のハンドでゲームを開始する。
相澤はフェッチを含むランドを3枚並べ土地を伸ばす呪文をプレイすることなく静かな立ち上がり。ダブルマリガンの石川は戦隊の鷹をプレイしマリガン分の手札を補充、3ターン目に戦争と平和の剣を場に出しクロックを形成、相澤にプレッシャーをかける。相澤のファーストアクションはムルダヤの巫女。残念ながらライブラリーのトップは土地ではなかったがハンドからこのターン2回目のセットランドで5ターン目タイタンの構え。
返しのターン、石川はもちろん鷹に剣を背負わせアタック、一気に12まで相澤のライフを削り落とした。さらに石川はペイライフからの四肢切断で巫女を墓地に送り、セットランドから冒険者の装具を場に出す。
もちろん相澤も原始のタイタンを場に出しヴァラクート×2を着地させる、次のターンの大噴火を予感させるアクションだ。
次のターン、石川は剣を装備した鷹の一撃で6点のダメージを与え相澤のライフを6に、後続の鷹2号を場に出し、さらに地盤の際で2つ場にあるヴァラクートのうち1つを破壊する。相澤の場は森3、山3、ヴァラクート1となり、続くターンのアタックだけではヴァラクート誘発が確定しない状態だ。


そして相澤のターン。

まず手札から巫女を場に出し、ライブラリーのトップを確認・・・土地はない。さらにタイタンのアタックで山、ヴァラクートを場に出し、再度巫女の祈りでトップからの山を導き・・・出せない!ハンド2枚の状態で土地を増やせずターンを返す。

決着がつくか石川のターン。場には剣の装備をまとった鷹と素の鷹、そして冒険者の装具。相澤のライフは6。土地が手に入れば装具のダメージを加え6点以上が期待できる。石川のドローも・・・土地ではない!しかし2体の鷹のダメージが通れば3+1+ハンド2でちょうど6点削りきれる計算だ。石川は2体の鷹で攻撃、相澤の出方を伺う。

相澤は稲妻をキャストし一閃、もちろん対象は1/1の鷹。ハンドは1、クロックは3点となり相澤はライフを2残した。石川は半ばあきらめ気味にステップのオオヤマネコと鷹3号を場に送り出しターンエンド。

こうなればヴァラクートの噴火は止められない。

巫女とタイタンの相乗効果によってアタック、3点×6のダメージが石川の場に降り注ぐ。鷹and剣に3点×2、鷹2号に3点、ネコに3点、本体に3点×2!ヴァラクートの炎に焼き尽くされ盤面が崩壊、石川は次のドローを確認し投了した。


相澤1-0石川


石川「鷹に2回3点入れたのは何ケア?」
相澤「白キコ(HN)さんのデッキ何入ってるか分かんないで、ねえ、ファイレクシアマナで巨大化とかあるし」

ギャラリー「あったら前のターン打ってるだろ!ライフ2だよ」

相澤「^^;」



そんなトラッシュトークを交えながらGAME2へ、相澤は紅蓮地獄をデッキに加え対ウィニー対策は万全か。石川は火力対策のコーの火歩き、タイタン対策の攻撃的な行動をデッキへ投入する。


GAME2

石川先手でゲームスタート。相澤は山、森、耕作、緑タイタン緑タイタン赤タイタン赤タイタンのハンドをマリガン。ヴァラ森パイロパイロ耕作耕作のハンドをキープする。土地1枚引ければ一気にヴァラクートが点火するハンドだ。

対する石川はフェッチ1枚のハンドをマリガン。マリガン後のハンドがネコ、ネコ、火歩き、鷹、平地、地盤の際という状態。小考の後キープを宣言する。

お互いに3枚目の土地を引き込めるかが勝負の分かれ目になりそうだ。

まず石川は猫プレイでスタート、相澤はヴァラクートをタップインする。石川のドローは刃砦の英雄、鷹をプレイしライブラリーを圧縮しながら土地を待つ。対して相澤は紅蓮地獄で場を一掃、石川の場にクロックを残さない。しかし2度のドローで土地を引けず相澤もターンエンド。次のドローが土地ならば石川はハンドにあふれるクリーチャーを展開できる。

そして3ターン目のドローは、土地ではなかった。

さびしく鷹2号を場に出しターンエンド。

相澤の4ターン目、ついに土地をドロー!カルニを場に出してからの土地セットで更なる加速を予感させつつターンを終える。

次のターン、石川はまだ土地を引けない。鷹で殴りつつ土地のドローの期待を込めつつネコを場に出しターンエンド。

ここで相澤は耕作をプレイしカルニの条件を整えつつ土地を5枚まで伸ばした。

このままでは手も足も出ない石川、まだ平地を引けない。鷹3号を場に出して形だけでも反撃の体制をとる。

次の相澤のアクションが緑タイタンならほぼ石川は積みの状態だが、2回目の紅蓮地獄で反撃の芽を摘み取るともう一度耕作をプレイ。相澤もいわゆる「身」の部分が引けていないらしい。

しかし石川はまだ土地を引けない!鷹を場に出してターンエンド。

ここで相澤はミシュラランドを起動しアタック!違う角度から土地でライフを削りに来る。

まだ土地が引けない石川は鷹でアタック後、闘争の学び手を召喚しターンエンド。場には際が1枚アンタップ状態で残る。

返しの相澤のターン、もう一度ミシュラランドでアタック!そこは石川渾身の四肢切断で切り返す。

次のドローは・・・またもやスペル。こうなってはもうどうしようもなく1回虚しくレベルを上げた学び手と鷹でアタック。この時点でまだ相澤のライフは15もある。攻撃的な行動での一発逆転を狙うにもまだ遠い、遠すぎる。

そして次の相澤のターン、ついに業火のタイタンが姿を現すと文字通り業火が石川のクリーチャーを焼き払った。未だに石川の場にはわずか土地が2枚。

そしてここでようやく3枚目の土地、平地をドロー。しかしあまりにも遅すぎた。火歩きを召喚して盤面とライフを支えたいがすでにライフはタイタンの射程圏内に入りつつある。泣く泣く忘却の輪でタイタンは退場、一旦場は平らになる。

だがすでに相澤の場にはヴァラクートを含めた土地が6枚以上並んでおり、ハンドとライフの簡単な独り3手詰め状態に。

山で3点。

不屈の自然からの山で3点。

稲妻で3点。



石川のライフが-1。



相澤win2-0石川






おめでとう、優勝者は相澤 恵司 (東京)!!




=====編集後記=====

記憶に頼ってる部分があるのですべてが正確ではないかもしれません。ちょっと自分でも欠落したターンがあるように思えます。手元のライフメモ見ても???な箇所がありますね^^;思いつきでやってみましたが案の定カバレッジは難しいです、公式の方々すげーっす。快く情報提供してくれたAKKAさんありがとうございました、もうちょっと練習して、うまく書けるようにがんばります。

コメント

AKKA
2011年8月22日5:55

 1戦目はほぼあっていると思います。ギャラリーに指摘されて、僕が微妙な顔したところまでねwケアした気になっていただけで、全然ケアになっていない下手糞で御免なさい。
 対して、2戦目は結構違っているような気がします。僕の記憶が確かならば…(自分の行動だけで申し訳ありませんが、、、)
 T1 ヴァラセット。 (猫に2点、鷹を召還される)
 T2 森セットしてパイロ。 (サーチしておいた鷹を出される)
 T3 カルニセット@土地は引けず。(2体目の鷹をプレイで1点アタック)
 T4 土地を引いて耕作。(2点アタックから猫をプレイ)
 T5 耕作をプレイ(カルニからの誘発をケアするため山山)しつつパイロ。(鷹をプレイ) T6 赤タイタンをプレイしつつ(鷹に1点プレイヤーに2点。白キコさんのライフが18)ミシュランセット。(赤タイタンをリング。)
 T7 ミシュランでアタック(18→14)後、森をセット。(火歩きプレイ)
 T8 カルニを起動してヴァラが二回誘発@火歩きと本体14→11。ミシュランを起動してアタック←四肢切断を合わせられる(11→7)。ライフを改めて尋ねてから、ランパン→山セット→稲妻(7→-2)

 だったと思います。1回目のパイロの後の白キコさんのプレイが鷹→猫→鷹だったか、鷹→鷹→猫だったかはちょっとうろ覚えですが、自分の方のプレイは間違いありません。10年前のプレイとかも鮮明に覚えているので(自分のならw)信じてもらって大丈夫かと思いますw

 カバレッジの方もプレイヤーの方もこれからも頑張ってください! 

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