【考察】バントヒロイックでの搭載歩行機械の運用について
2015年8月20日 趣味 コメント (2)こんばんは、白キコです。
海の向こうでは搭載歩行機械を使用したバントヒロイックが優勝したようですね。
http://www.hareruyamtg.com/article/category/detail/1550
以下、デッキリストです。
「Bant Heroic」
Todd Anderson「Bant Heroic」
SCG Premier IQ Washington DC (1位)
3 《平地》
1 《島》
1 《森》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《吹きさらしの荒野》
3 《マナの合流点》
3 《啓蒙の神殿》
2 《豊潤の神殿》
1 《ヤヴィマヤの沿岸》
-土地(22)-
3 《搭載歩行機械》
4 《恩寵の重装歩兵》
2 《ラゴンナ団の先駆者》
4 《イロアスの英雄》
4 《道の探求者》
-クリーチャー(17)-
4 《果敢な一撃》
4 《神々の思し召し》
1 《トリトンの戦術》
4 《ドロモカの命令》
2 《勇敢な姿勢》
2 《宝船の巡航》
4 《タッサの試練》
-呪文(21)-
3 《液態化》
2 《ヘリオッドの試練》
1 《島》
1 《ラゴンナ団の先駆者》
1 《層雲の踊り手》
1 《僧院の導師》
1 《消去》
1 《勇敢な姿勢》
1 《存在の破棄》
1 《軽蔑的な一撃》
1 《否認》
1 《宝船の巡航》
-サイドボード(15)-
メインからドロモカの命令を4枚積める事と搭載歩行機械と試練とのシナジーについて書かれてありますのでこれは字面の通りです。
ヒロイック使いでしかわからないポイントが多々ありますので解説させてください。
・搭載歩行機械の有用性
試練との相性は実際はおまけです。むしろポイントは「受けられる生物」と「フラッドに強い」点です。このデッキは実は通すカードが採用されていません。普通なら液態化、層雲歩みが採用されてしかるべきですがサイドに液態化が3枚取られていますがメインはその手のカードはありません。
液態化が無い場合、緑単信心と死霧の猛禽に対して攻撃を有効に通す方法がドロモカの命令だけになってしまう為、囁き森1枚で攻撃がまったく通らない状態が予想されます。デッキ相性がいいとはいえこの点看過できません。搭載歩行機械はトークンの飛行があるので3/3以上ならチャンプアタックOKなので死霧との相打ちも予想されます。そうでなくと立ってるだけで攻撃を抑制できるのでゲームスピードを遅くするのには一役買ってくれますがそれはヒロイックの本懐ではありません。
実際緑信心にはサイド後簡単に勝てる(失礼)のでメインの相性は捨ててでも他に勝ちたい意思が感じられます。ではその他のデッキとは何か?
まさに他全てです。ヒロイックというデッキは生物1体で勝てるので生物の量は必要としませんが、こちらが引いた生物以上の除去を打たれると種が無くなりハンドがオーラだらけになって敗けるというパターンが存在します。そうなりえるのはアブザン・赤単・青黒・ジェスカイと枚挙に暇がありません。しかし搭載歩行機械は2ターン目に出しても除去したくなく、かといって除去しなくては将来のクロックになってしまうので追放されない限り場持ちのいい生物です。超強力なサブプランとして有効なのです。
ヒロイックは攻め一辺倒なので雷破や嵐息吹などの攻撃に弱く、劣勢を巻き返すにはサイドからの氷固めや悲劇的な傲慢などの力を借りなければいけませんがメインでは採用が躊躇われるカードばかりです。しかし搭載歩行機械はメインでもコンセプトに合致し、勝てる盤面では邪魔にならず相手の攻撃を受け止め、劣勢の盤面では最高の時間稼ぎになります。特に嵐息吹とモーギスの匪賊の攻撃を受け止めることができるのは負け筋を消すことができ、これ以上無い働きをしてくれます。
以上の点から搭載歩行機械の採用は「アリ」なのです。
・スペル選択
メインに積んでいるトリトンの戦術は対衰滅、対赤アグロに有用。勇敢な姿勢は液態化の無い分、ポルクラノスやサイを突破するのに使用します。ラス系にも耐性をつけられるので常に選択肢の一つではありますがラブル、カマキリ、赤単には効果が薄いのでそれらには当たらないか、当たっても勝てる構成が求められます。先駆者がメイン投入、探究者4枚なのが赤系に対する対策ですがヘリオッドの試練が無いのがやや不安です。もちろんサイドにはいるのでこれもメインはある程度割り切っているのと搭載歩行機械がブロッカーとしての役割を果たしてくれるという事でしょう。
・サイドの散し
1枚差しが多いのは多くのカードを交換したくないという現れです。実際勝ちプランが育てゲー一択の為、対戦相手に応じて負け筋を消すカードを採用します。その際抜くカードで自分の勝ちまでのターンを伸ばしても仕方がないので勝ち筋をそのままに負け筋を減らす、最適なリアクションカードを選択するという事なのです。特徴的なのは頑固な否認の枚数が0な事でしょう。これも搭載歩行機械が関係していて、確実にシャットアウトしたいのははじける破滅、忌呪の発動、自傷疵などの生贄系除去です。あらかじめ搭載歩行機械が場にあればその被害を最小限に食い止める事ができます。呪文滑りのような頼もしさすら感じます。
以上の点からヒロイックは搭載歩行機械によって苦手な展開に対しての耐性を得たといっていいでしょう。
・留意点
しかしいいことばかりではありません。現在の構成では相手の使う搭載歩行機械に対して突破が出来ないのです。プロテクションでは無色である点で突破できず、層雲歩みは飛行トークンが立ちはだかります。確実に突破するには液態化なのですが前述の通り、相性の点からすべてサイドに落とされています。これだけ搭載歩行機械が積まれているデッキが増えると地上、飛行共に止められやすいと言っても差し支えありません。個人的には液体化は常にメインに必要で、プレイするのは最終盤であるべきと考えています。プロテクションが2枚以上あればその限りではありませんがなかなかそんな強いハンドは無いでしょう。
週末のWMCQはヒロイックで出場する予定ですが搭載歩行機械を積むかはまだわかりません。もう少し相性とサイドとを勘案して決めたいと思います。
海の向こうでは搭載歩行機械を使用したバントヒロイックが優勝したようですね。
http://www.hareruyamtg.com/article/category/detail/1550
以下、デッキリストです。
「Bant Heroic」
Todd Anderson「Bant Heroic」
SCG Premier IQ Washington DC (1位)
3 《平地》
1 《島》
1 《森》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《吹きさらしの荒野》
3 《マナの合流点》
3 《啓蒙の神殿》
2 《豊潤の神殿》
1 《ヤヴィマヤの沿岸》
-土地(22)-
3 《搭載歩行機械》
4 《恩寵の重装歩兵》
2 《ラゴンナ団の先駆者》
4 《イロアスの英雄》
4 《道の探求者》
-クリーチャー(17)-
4 《果敢な一撃》
4 《神々の思し召し》
1 《トリトンの戦術》
4 《ドロモカの命令》
2 《勇敢な姿勢》
2 《宝船の巡航》
4 《タッサの試練》
-呪文(21)-
3 《液態化》
2 《ヘリオッドの試練》
1 《島》
1 《ラゴンナ団の先駆者》
1 《層雲の踊り手》
1 《僧院の導師》
1 《消去》
1 《勇敢な姿勢》
1 《存在の破棄》
1 《軽蔑的な一撃》
1 《否認》
1 《宝船の巡航》
-サイドボード(15)-
メインからドロモカの命令を4枚積める事と搭載歩行機械と試練とのシナジーについて書かれてありますのでこれは字面の通りです。
ヒロイック使いでしかわからないポイントが多々ありますので解説させてください。
・搭載歩行機械の有用性
試練との相性は実際はおまけです。むしろポイントは「受けられる生物」と「フラッドに強い」点です。このデッキは実は通すカードが採用されていません。普通なら液態化、層雲歩みが採用されてしかるべきですがサイドに液態化が3枚取られていますがメインはその手のカードはありません。
液態化が無い場合、緑単信心と死霧の猛禽に対して攻撃を有効に通す方法がドロモカの命令だけになってしまう為、囁き森1枚で攻撃がまったく通らない状態が予想されます。デッキ相性がいいとはいえこの点看過できません。搭載歩行機械はトークンの飛行があるので3/3以上ならチャンプアタックOKなので死霧との相打ちも予想されます。そうでなくと立ってるだけで攻撃を抑制できるのでゲームスピードを遅くするのには一役買ってくれますがそれはヒロイックの本懐ではありません。
実際緑信心にはサイド後簡単に勝てる(失礼)のでメインの相性は捨ててでも他に勝ちたい意思が感じられます。ではその他のデッキとは何か?
まさに他全てです。ヒロイックというデッキは生物1体で勝てるので生物の量は必要としませんが、こちらが引いた生物以上の除去を打たれると種が無くなりハンドがオーラだらけになって敗けるというパターンが存在します。そうなりえるのはアブザン・赤単・青黒・ジェスカイと枚挙に暇がありません。しかし搭載歩行機械は2ターン目に出しても除去したくなく、かといって除去しなくては将来のクロックになってしまうので追放されない限り場持ちのいい生物です。超強力なサブプランとして有効なのです。
ヒロイックは攻め一辺倒なので雷破や嵐息吹などの攻撃に弱く、劣勢を巻き返すにはサイドからの氷固めや悲劇的な傲慢などの力を借りなければいけませんがメインでは採用が躊躇われるカードばかりです。しかし搭載歩行機械はメインでもコンセプトに合致し、勝てる盤面では邪魔にならず相手の攻撃を受け止め、劣勢の盤面では最高の時間稼ぎになります。特に嵐息吹とモーギスの匪賊の攻撃を受け止めることができるのは負け筋を消すことができ、これ以上無い働きをしてくれます。
以上の点から搭載歩行機械の採用は「アリ」なのです。
・スペル選択
メインに積んでいるトリトンの戦術は対衰滅、対赤アグロに有用。勇敢な姿勢は液態化の無い分、ポルクラノスやサイを突破するのに使用します。ラス系にも耐性をつけられるので常に選択肢の一つではありますがラブル、カマキリ、赤単には効果が薄いのでそれらには当たらないか、当たっても勝てる構成が求められます。先駆者がメイン投入、探究者4枚なのが赤系に対する対策ですがヘリオッドの試練が無いのがやや不安です。もちろんサイドにはいるのでこれもメインはある程度割り切っているのと搭載歩行機械がブロッカーとしての役割を果たしてくれるという事でしょう。
・サイドの散し
1枚差しが多いのは多くのカードを交換したくないという現れです。実際勝ちプランが育てゲー一択の為、対戦相手に応じて負け筋を消すカードを採用します。その際抜くカードで自分の勝ちまでのターンを伸ばしても仕方がないので勝ち筋をそのままに負け筋を減らす、最適なリアクションカードを選択するという事なのです。特徴的なのは頑固な否認の枚数が0な事でしょう。これも搭載歩行機械が関係していて、確実にシャットアウトしたいのははじける破滅、忌呪の発動、自傷疵などの生贄系除去です。あらかじめ搭載歩行機械が場にあればその被害を最小限に食い止める事ができます。呪文滑りのような頼もしさすら感じます。
以上の点からヒロイックは搭載歩行機械によって苦手な展開に対しての耐性を得たといっていいでしょう。
・留意点
しかしいいことばかりではありません。現在の構成では相手の使う搭載歩行機械に対して突破が出来ないのです。プロテクションでは無色である点で突破できず、層雲歩みは飛行トークンが立ちはだかります。確実に突破するには液態化なのですが前述の通り、相性の点からすべてサイドに落とされています。これだけ搭載歩行機械が積まれているデッキが増えると地上、飛行共に止められやすいと言っても差し支えありません。個人的には液体化は常にメインに必要で、プレイするのは最終盤であるべきと考えています。プロテクションが2枚以上あればその限りではありませんがなかなかそんな強いハンドは無いでしょう。
週末のWMCQはヒロイックで出場する予定ですが搭載歩行機械を積むかはまだわかりません。もう少し相性とサイドとを勘案して決めたいと思います。
コメント
ヒロイックと歩行機械の考察、とても分かりやすかったです。
リンクさせて頂きました!
こちらこそ!日記拝見しました、今度お会い出来たら是非お話しましょう。
モダンは同盟者、スタンは英雄的なら私です。